【睡眠×脳科学】祝結婚!野球もプライベートも大ホームランで真の二刀流!大谷翔平はなぜ睡眠を重視するのか?野球のパフォーマンス向上について脳科学視点から考察【スポーツ×脳科学】
ロサンゼルス・エンゼルスからロサンゼルス・ドジャースへ移籍して、さらに活躍を続けている大谷翔平選手は、日々のパフォーマンスに直結する「睡眠」を大切にしていることでも有名です。犬と一緒に撮影した写真を投稿したInstagramが話題となっていましたが、なんと本日2024年2月29日に結婚報告が掲載されました。翌日の囲み取材で詳細を報告するとの言葉に、ワクワクと待ち望んでいるファンが大勢いることでしょう。
二刀流で注目を集め、圧倒的なプレーを持続させるために彼が日々こなしているトレーニングはストイックなもので、体には疲労が溜まるでしょう。その疲労を翌日に残さずにリカバリーをするために、彼は良質な睡眠を取ることを重視しているのです。
フィジカル面において、確かに睡眠は体を回復させてくれる大切な要素の1つです。ですが、同じくらい大事なのが脳の回復です。本日は、脳科学観点から大谷翔平選手の睡眠による回復についてを考察します。
<目次>
- そもそも疲れとは?
- 疲れが発生するメカニズム
- 良質な睡眠が体に与えるいい影響
- 良質な睡眠が脳に与えるいい影響
- 良質な睡眠が脳に与えるいい影響
- 脳が回復するとスポーツ選手のパフォーマンスが上がる理由
- 脳は「心技体」の全てのパフォーマンスに直結
- 脳を最短ルートで鍛えるには?
そもそも疲れとは?
まずは疲労が溜まるというのがどういう状態なのかを考察します。
「疲労とは過度の肉体的および精神的活動、または疾病によって生じた独特の不快感と休養の願望を伴う身体の活動能力の減退状態である」(日本疲労学会による定義)
この定義によれば、フィジカル・メンタルの負荷により、体の活動能力が落ちてしまっているということになります。疲れを感じることは心身ともに限界が近づいているサインなので、それ以上負荷をかけずに回復させることに目を向けてほしいと訴えています。
疲れが発生するメカニズム
なぜ疲れが出てくるのか、近年の脳科学研究により徐々に解明されてきています。疲れが出る理由は、次の5つで説明できます。
神経伝達物質の使いすぎ
わたしたちの脳が活動するためはエネルギーが必要になりますが、そのなかでも神経伝達物質と呼ばれる重要なエネルギーがあります。スポーツに限らず勉強やゲームなど、何かに長い時間集中すると、そのエネルギーがなくなって疲れを感じるようになります。
体のエネルギーが減る
体が活動するためには、グリコーゲンという物質が必要になります。運動をすると、体が使うエネルギーが増えますし、スポーツ競技では戦術を考えたり、瞬時に判断を迫られる場面も多く、かなり脳を使うのです。そのため、体全体のエネルギーが減ってしまいます。
神経細胞が休息を必要とする
知識の取得、情報処理、問題解決、記憶、学習などを認知的な活動と言いますが、その認知的な活動を長時間行うと、神経細胞の興奮性が低下します。つまり長時間集中すると、脳の中の神経細胞が疲れてしまうのです。そのため、休息が必要になります。
脳の働きが悪くなる
運動による疲労やストレスを感じた時は、脳内の神経伝達物質のバランスが乱れることがあります。特定の神経伝達物質が足りなくなったり、または過剰に分泌されてしまうことで、疲労感や不快感を引き起こすのです。そうなってしまうと、脳の働きが悪くなり、パフォーマンスが落ちてしまう可能性が高まります。
エネルギーの消費が増える
集中して活動すると、脳がたくさんのエネルギーを使います。運動では体でもかなりのカロリーを消費しますが、体の面積に比べて脳は小さい臓器にもかかわらず消費カロリーは高いのです。そのため、同時に使うとエネルギー消費が増えることになります。エネルギー切れになってしまうと、体を動かすことも脳を動かすこともどちらも動きが鈍ってしまいます。
良質な睡眠が体に与えるいい影響
疲れた時に、ベッドに飛び込んでひたすら寝続けてしまったという経験は誰もが一度はしたことがあるかと思います。スポーツ選手ともなれば、日々運動量がかなり多いため、疲労の度合いも強度も高いことは簡単に想像できます。それではスポーツ選手が良い睡眠を取ったときに、睡眠が体に与える影響はどんなものがあるでしょうか?主に3つの理由があります。
筋肉の修復と成長
筋トレや運動をすることで筋肉は負傷します。運動中に筋肉に負荷がかかり、それが筋繊維に微小な損傷を引き起こすのですが、これは、筋肉が適切な負荷に応じて適応するための自然なプロセスです。過度なトレーニングは微小な損傷にとどまらず怪我などにつながる可能性があります。
良質な睡眠は、筋肉の修復と成長に不可欠なものです。なぜなら、睡眠中に成長ホルモンが分泌されることで、負傷した筋肉の修復や成長が促進されます。
エネルギーの補給
運動の活動中に消費されるグリコーゲンは、睡眠中に再合成されます。良質な睡眠を取れば、空っぽになってしまったグリコーゲンが再び筋肉や肝臓に蓄えられていきます。疲労や筋肉の疲れを回復するだけでなく、次の競技やトレーニングに必要なエネルギーを補給するためにも睡眠は重要な役割を果たしているのです。
免疫機能の強化
良質な睡眠は、免疫機能を強化します。睡眠中は、体内のバランスを保つように身体の炎症を適切に調節しているのです。また免疫細胞が寝ている間に増殖するため、感染症や病気に対する防御力も高まります。またストレスホルモンの分泌が抑制されるため、免疫機能の強化にもなります。
ストレスホルモンの分泌が減れば、メンタルにもいい影響があります。
このように睡眠を取るときは、身体の損傷の修復、エネルギーの回復、免疫機能の強化に対してメリットがあることがわかります。内容を見ると、身体の回復にはフィジカルのみならずメンタル面の健やかさも関係していることがわかりますね。
それでは、次は心について睡眠を取るとなぜいいのかを考察して行きます。
良質な睡眠が心に与えるいい影響
スポーツ選手は身体の回復に目がいきがちですが、実はメンタルを保つことも重要です。試合で失敗してしまったときや負けてしまったときなど、落ち込んでしまったままで次の試合に臨んでしまうと、パフォーマンスを発揮できないことがあります。そのようなネガティブなメンタルを持ってしまった時にも、良質な睡眠は効果的なアプローチをすることができます。ポイントは3点あります。
ストレスの軽減
失敗してしまったなどと感じた際に、人はストレスを感じます。適切な睡眠を取ると、ストレスを軽減し、精神的な安定感を得られる手助けになるのです。ストレスが軽減されれば、スポーツ選手は試合中などのプレッシャーに対処しやすくなります。ネガティブな想像を頭に浮かべず、過去の失敗例に引きずられることを防いで、成功に集中できるような思考を持てるようになります。
不安を抱えた時は早めに寝る、というのは理にかなった行動だと言えますね。
集中力と注意力の向上
自分をコントロールして何かを成し遂げる力のことを「ウィルパワー」と呼ぶことがあります。十分な睡眠をとることで、このウィルパワーが回復し、そのおかげで集中力や注意力が向上します。しっかり睡眠を取って回復に努めることで、スポーツ選手は試合や練習中により高いレベルでのパフォーマンスを発揮することができます。
感情のコントロール
怒りの感情や悲しみの感情など、わたしたちにはさまざまな場面で出てくる感情があります。睡眠が不足していると、感情のコントロールが難しくなって感情的になってしまうことがあります。これは、適切な睡眠をとることでケアすることができ、感情の安定化をさせることができます。
スポーツ選手は試合や練習中に冷静さを保つことが大切ですから、、ポジティブなメンタル状態を維持することができる睡眠はメンタルにも欠かせないものですね。
良質な睡眠が脳に与えるいい影響
こうして体と心に与える睡眠のいい影響を考察してみると、それぞれエネルギーの補給やウィルパワー、神経伝達物質など「脳」に関わりのあるキーワードがたくさん出てくることに気づきます。そこで、ここでは睡眠が脳に与える影響について考察して行きましょう。
認知機能の向上
先ほど認知的な活動とは知識の取得、情報処理、問題解決、記憶、学習などを指すことは説明しましたが、この活動は脳の認知機能によるものです。脳の認知機能が疲労すると、物覚えが悪くなり、処理能力が落ち、判断力や記憶力、集中力などが落ちてしまいます。良質な睡眠は、脳の認知機能を向上させるためにとても重要な役割を果たすのです。
十分な睡眠を取ることで、注意力、集中力、反応速度などが改善され、スポーツ競技中の判断や意思決定に役立ちます。
情緒安定化
不安を感じたりする時は、脳にノルアドレナリンという神経伝達物質が出ていたり、セロトニンが不足している可能性があります。睡眠を取ることでセロトニンの分泌が促進され、ノルアドレナリンの分泌が調整されます。
これにより、良質な睡眠は脳の情緒安定化にも重要な影響を与えると言えます。ストレスホルモンのバランスが整って、プレッシャーやストレスに対する耐性が向上すれば、いざといいう大勝負の時にも打ち勝てるような強いメンタルを作ることにつながります。
学習と記憶の促進
先ほどの認知機能のところでも出てきましたが、疲れている時は記憶力や判断力、覚える力が落ちてしまいますので、それを回復するための手段として睡眠は有効なものです。
睡眠中に脳は情報の整理や記憶の強化を行い、練習や戦術の学習がより効果的になります。新しいトレーニングメニューを覚えたり、対戦相手の情報の整理をするなどスポーツ選手やアスリートは脳をかなり使うため、睡眠を取ることは重要な行動です。
脳が回復するとスポーツ選手のパフォーマンスが上がる理由
スポーツ選手が適切な睡眠をとると、体も心も脳も回復することで、パフォーマンスが向上します。睡眠中に脳は休息し、エネルギーの消費を抑えながら、神経細胞の修復や再生が行われます。この過程により、脳の機能や構造が正常化されていき、寝ている間に記憶の整理や学習の促進が行われます。そして、睡眠中に脳内で成長ホルモンが活性化されて、神経伝達物質や神経回路のバランスが調整されます。
これにより、スポーツ選手は睡眠によって脳が回復し、ストレス耐性が向上し、集中力や反応速度が増加し、筋肉の修復が行われ、運動能力が回復します。そして、脳が回復することによって疲労感が軽減され、感情のコントロール能力も改善されます。
適切な睡眠はスポーツ選手の脳の健康とパフォーマンスに不可欠であり、効果的なトレーニングや競技において重要な役割を果たすと言えるでしょう。
脳は「心技体」の全てのパフォーマンスに直結
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感情を司る脳内物質、技術の限界を突破するためにできる脳の使い方、フィジカルの能力を最大限発揮するための脳の鍛え方など、近年段々と解明されていている脳科学理論を用いることで、アスリートやスポーツ選手のパフォーマンスはもっと上がると信じています。
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